なぜUNCを選んだのか?
UNC; University of North Carolinaについては「とても古い学校」「あのMichael Jordanの出身校」「バスケが強い」くらいしか印象がなかった。
アメリカの大学と言えば、やはりIvy LeagueやStanford, MITのようなエリートスクール、UCLA, UC-Berkeleyに代表されるUCスクール、Chicago, Northwestern, Duke, Notre Dameなどの有名校、俗に言う“US Top Schools"のイメージが強いかと思う。
いろんな括りがあるが、その一つに“Public Ivy“という呼び方がある。
パブリックアイビーとは、アメリカ合衆国の名門州立大学群の通称です。最難関で世界最高の教育レベルを誇る、名門私立大学群8校「アイビーリーグ」が元になっています。アイビーリーグの州立大学版が、パブリックアイビーと考えてみてください。
なお名門州立大学とされる公立大学は、厳密には決まっていません。著名な大学関係ジャーナリスト・有名大学京職員・大学受験情報を提供する企業や、黒人の大学進学を奨励する雑誌などが独自の観点と目的において「高い評価」をしたものを、パブリックアイビーとして発表しています。
そのためパブリックアイビーのリストは8校であったり、31校であったりとさまざまです。ただ、どのリストにおいても「入学競争率・教育レベル・学生の質などが高い公立大学」のみが選ばれています。
パブリックアイビーとして多くの人に知られているのは、「モルのリスト」「グリーンズガイドのリスト」に記述されている州立大学です。どちらも学術的な比較検証が行われたリストとなります。
Source: https://chiik.jp/articles/ZXwPy
Richard MollさんというYale UniversityのAdmission Officerだった人が1985年に発表したPublic Ivyの一覧 (Moll's List)は以下の通り。
- College of William & Mary (Williamsburg, Virginia)
- Miami University (Oxford, Ohio)
- University of California (Mercedを除く9キャンパス)
- University of Michigan (Ann Arbor)
- University of North Carolina at Chapel Hill
- University of Texas at Austin
- University of Vermont (Burlington)
- University of Virginia (Charlottesville)
この中でも、UNC Chapel Hillはアメリカで一番古い公立大学(!!)でUS大学ランキング30位以内の名門校だ。Tar Heelsの愛称でNCAA Division Iの名門チームとして愛されている。バスケの他にも、野球、フィールドホッケー、ラクロス、テニスなどでも強豪校とのこと。(筆者の大好きなアメリカンフットボールの成績がイマイチなのは残念だが....)
さて、UNC Chapel HillのBusiness Schoolは、慈善家のMary Lily Kenan Flaglerとその夫Henry Morrison Flagler(Standard Oilの創始者)の功績を讃え1991年にUNC Kenan-Flagler Business Schoolと改称された。Business SchoolはUndergraduate(大学)でUS Top 10に入る名門であり、MBA(Graduate;大学院)でも上位にランキングされている。
Worldwide MBA
- Financial Times 39
- The Economist 34
U.S. MBA
- USNews 19
- Forbes 15
- Bloomberg Businessweek 18
- Financial Times 26
- The Economist 26
Full-Time MBA(全日制), Evening MBA(夜間), Weekend Executive MBA(週末)というOnsiteでのコースに加え、MBA@UNCと呼ばれるOnline MBAという完全リモートでのコースが提供されている。どのコースを卒業しても同じ学位Master of Buisiness Administrationが与えられる。
筆者は迷わずMBA@UNC Online MBAを選択した。その理由を列挙してみたい。
- USNews Online MBAランキングで1位、その他メディアのランキングでもTop 5に入る →どうせやるなら名の通った学校がいいと単純な考え....
- 最短18ヶ月、最長36ヶ月(平均は24ヶ月)の期限の中で、個人の事情に合わせた受講スケジュール(事情があれば学期全体を休んでしまうことも可能)を選択しやすい →筆者は仕事量に波があるため、フレキシブルに期間や受講科目数を変えることができるのはありがたい
- 1年で4 Semester(学期;春夏秋冬)制で、平均して各Semesterで2コマづつ、各10セッション(90分/セッション)+終了テストという構成でわかりやすい
- 各科目毎に複数の日程・時間枠(月〜木or土の7pmと9pmスタート)でのSynchronous Session(リアルタイム授業)が用意されており、UNCのあるEastern Time Zoneじゃない場所からも入りやすい →時間帯が日本からでもアメリカのどこからでも参加しやすい
- 1 sessionで15名Maxゆえ、議論に参加できる可能性も高い(というか強制的に参加せざるを得ない環境) →オンラインであっても、議論参加が苦手な日本人にそういう環境が強制されるのはありがたい(死なないことを祈るが....)
- 最初の1年間でCore(必須)科目を終了させ、後半の1年はElective(選択)科目から自分の目的に合わせ選択、Concentration(専攻)を選んでその中で選択しても良いし、必要単位数さえ取ればConcentration問わず好きな科目を選ぶこともできる →1年かけて魅力的な選択科目を選んで自由に選択できる
- Online MBAの中でも授業料は高いが、何年もOnlineコースを運営してきた実績(2Uという大学のオンライン教育に特化したプロバイダーを最大限に利用しているために授業料も高いと言われている)と少人数型セッションを実現してくれているので十分なリターンが期待できる →自分なりに考える有形・無形のROIが実現できると判断
- 35,000人を超えるAlmuni Networkを擁する →実際に起業するとき、もしくは起業しなかったとしても、アメリカ中に共通のバックグラウンドを持つ仲間がいるのは心強い
もう一つ合格をもらったPenn Stateも非常に魅力(学費は2/3、asynchronous型なのでスケジュール調整しやすい、など)であったが、すべての授業がasynchronous(リアルタイムじゃない)なので議論参加型ではないこと、学生の社会経験年数がUNCに比べ少ないこと(20歳後半が多い)こともあり、最終的にUNCを選択した。
実はもう一つUNCを選んだ決定的な理由があるが、それはまた次回に....